明日香村における歴史的風土の保存及び生活環境の整備等に関する特別措置法についてメモ
(昭和五十五年五月二十六日法律第六十号)
最終改正:平成一七年一〇月二一日法律第一〇二号
第一条 この法律は、飛鳥地方の遺跡等の歴史的文化的遺産がその周囲の環境と一体をなして、我が国の律令国家体制が初めて形成された時代における政治及び文化の 中心的な地域であつたことをしのばせる歴史的風土が、明日香村の全域にわたつて良好に維持されていることにかんがみ、かつ、その歴史的風土の保存が国民の 我が国の歴史に対する認識を深めることに配意し、住民の理解と協力の下にこれを保存するため、古都における歴史的風土の保存に関する特別措置法 (昭和四十一年法律第一号)の特例及び国等において講ずべき特別の措置を定めることを目的とする。
第二条 国土交通大臣は、奈良県、明日香村(奈良県高市郡明日香村をいう。以下同じ。)及び社会資本整備審議会の意見を聴くとともに、関係行政機関の長に協議して、古都における歴史的風土の保存に関する特別措置法 (以下「古都保存法」という。)第五条第一項 の歴史的風土保存計画として、明日香村の区域の全部について、歴史的風土の保存に関する計画(以下「明日香村歴史的風土保存計画」という。)を定めなけれ ばならない。この場合において、国土交通大臣は、奈良県又は明日香村から意見の申出を受けたときは、遅滞なくこれに回答するものとする。
2 明日香村歴史的風土保存計画に定める事項は、次のとおりとする。
一 第一種歴史的風土保存地区と第二種歴史的風土保存地区との区分の基準に関する事項
二 第一種歴史的風土保存地区及び第二種歴史的風土保存地区内における行為の規制に関する事項
三 歴史的風土の保存に配意した土地利用に関する事項
四 歴史的風土の保存に関連して必要とされる施設の整備に関する事項
五 古都保存法第十一条第一項 の規定による土地の買入れに関する事項
六 前各号に掲げるもののほか、歴史的風土の維持保存に関し特に必要と認められる事項
3 国土交通大臣は、明日香村歴史的風土保存計画を定めたときは、これを関係行政機関の長、奈良県及び明日香村に送付するとともに、官報で公示しなければならない。
4 前三項の規定は、明日香村歴史的風土保存計画の変更について準用する。
2 第一種歴史的風土保存地区は、歴史的風土の保存上枢要な部分を構成していることにより、現状の変更を厳に抑制し、その状態において歴史的風土の 維持保存を図るべき地域とし、第二種歴史的風土保存地区は、著しい現状の変更を抑制し、歴史的風土の維持保存を図るべき地域とする。
3 第一種歴史的風土保存地区及び第二種歴史的風土保存地区は、それぞれ古都保存法第七条の二 後段の特別保存地区とする。
第四条 国土交通大臣は、奈良県、明日香村及び社会資本整備審議会の意見を聴くとともに、関係行政機関の長に協議して、明日香村における歴史的風土の保存と住民の 生活との調和を図るため、明日香村における生活環境及び産業基盤の整備等に関する基本方針(以下「明日香村整備基本方針」という。)を定め、これを奈良県 知事に示すものとする。この場合において、国土交通大臣は、奈良県又は明日香村から意見の申出を受けたときは、遅滞なくこれに回答するものとする。
2 奈良県知事は、前項の規定により示された明日香村整備基本方針に基づき、明日香村の意見を聴いて、明日香村における生活環境及び産業基盤の整備 等に関する計画を作成することができる。この場合において、奈良県知事は、あらかじめ、国土交通大臣に協議し、その同意を得なければならない。
3 前項に規定する計画に定める事項は、次のとおりとする。
一 道路の整備に関する事項
二 河川の整備に関する事項
三 下水道の整備に関する事項
四 都市公園の整備に関する事項
五 住宅の整備に関する事項
六 教育施設の整備に関する事項
七 厚生施設の整備に関する事項
八 消防施設の整備に関する事項
九 農地並びに農業用施設及び林業用施設の整備に関する事項
十 文化財の保護に関する事項
十一 前各号に掲げるもののほか、明日香村における生活環境及び産業基盤の整備その他歴史的風土の保存と調和が保たれる地域振興に関する事項で特に必要と認められるもの
4 国土交通大臣は、第二項に規定する計画が適当なものであると認められるときは、これに同意するものとする。この場合において、国土交通大臣は、社会資本整備審議会の意見を聴くとともに、関係行政機関の長に協議しなければならない。
5 前三項の規定は、明日香村整備計画(第二項の同意を得た同項に規定する計画をいう。以下同じ。)の変更について準用する。
第五条 明日香村整備計画に基づいて、昭和五十五年度から平成二十一年度までの各年度において明日香村が国又は奈良県から負担金、補助金又は交付金の交付を受けて 行う事業(奈良県から負担金、補助金又は交付金の交付を受けて行うものにあつては、奈良県が負担し、若しくは補助し、又は交付金を交付するために要する費 用の一部について国が負担し、若しくは補助し、又は交付金を交付するものに限る。)のうち、次に掲げる事業(災害復旧に係るもの、当該事業に係る経費の全 額を国又は奈良県が負担するもの及び当該事業に係る経費を明日香村が負担しないものを除く。)で政令で定めるもの(以下「特定事業」という。)に係る経費 に対する国の負担又は補助の割合(明日香村に対する負担又は補助のために奈良県が要する費用の一部を国が負担し、又は補助している場合にあつては、国の負 担金又は補助金の当該特定事業に係る経費に対する割合)については、首都圏、近畿圏及び中部圏の近郊整備地帯等の整備のための国の財政上の特別措置に関する法律 (昭和四十一年法律第百十四号)第五条 の規定の例による。
二 前号に掲げるもののほか、生活環境及び産業基盤の整備のために必要な事業で政令で定めるもの
2 前項の規定により通常の国の負担割合を超えて国が負担し、又は補助することとなる額の交付に関し必要な事項は、政令で定める。
3 明日香村整備計画に基づいて行われる道路法 (昭和二十七年法律第百八十号)第二条第一項 に規定する道路の改築の事業で政令で定めるものに係る経費に対する国の負担又は補助の割合は、当該事業に関する法令の規定にかかわらず、四分の三(土地区画整理事業に係るものにあつては、三分の二)の範囲内で政令で定める割合とする。
4 明日香村整備計画に基づいて行われる河川法 (昭和三十九年法律第百六十七号)第四条第一項 に規定する一級河川のうちその管理を県知事が行うものとされた指定区間内のものの改良工事の事業に係る経費に対する国の負担の割合は、同法 の規定にかかわらず、三分の二とする。
5 明日香村整備計画に基づく事業で次の各号に掲げるものに係る経費に対する国の負担又は補助の割合については、当該各号に規定する法律に基づく政令に定める負担又は補助の割合を超える割合を政令で定めることができる。
一 下水道法 (昭和三十三年法律第七十九号)第二条第二号 に規定する下水道の設置又は改築
二 土地改良法 (昭和二十四年法律第百九十五号)第二条第二項 に規定する土地改良事業
第五条の二 国は、特定事業に係る経費に充てるため政令で定める交付金を交付する場合においては、政令で定めるところにより、当該経費について前条の規定を適用したとするならば国が負担し、又は補助することとなる割合を参酌して、当該交付金の額を算定するものとする。